生活保護世帯のABC分類【就労可否と生活確認基準】
同じ生活保護世帯でも、家庭訪問の頻度の違いや就労指導の熱量に違いがあることを疑問に思ったことは無いでしょうか?
生活保護世帯は、個別の状況に応じて、どのように家庭訪問や就労指導をしていくか分類分けされています。 今回は、家庭訪問や就労指導の方針を決める、生活保護利用者の分類分けについて詳しく見ていきます。
生活保護世帯は、就労の可能性と生活の状況、この2つによって分類されています。
余り表立って出すものではありませんが、生活保護の業務について発表・報告する場では、生活保護世帯を分類していることが明記されています。生活保護世帯は生活状況や就労可能性によって分類分けされ、状況に応じて対応を変えらていることが記載されています。
札幌市と岐阜市、2つの分類方法を紹介します。
札幌市において、生活保護世帯の分類分けについて記載されている部分を抜粋します。
同じく岐阜市において、生活保護世帯の分類分けについて記載されている部分を抜粋します。
札幌市、岐阜市共に、5つに分類分けされ、それぞれ就労指導や家庭訪問の方針が異なっているのが分かります。
そして、どちらの市においても
・生活状況的に放っておけない世帯は、積極的に訪問する
・就労可能性が高い世帯は、積極的に訪問・支援する
という点が確認できます。
※ABCと記載されていますが、ABCで優劣などがあるわけではありません。分類によって、対応が異なってくるというだけの話です。
だからと言ってどうということは無いのですが
「訪問頻度は世帯ごとに違う」
「就労指導をされる世帯とされない世帯がある」
という事実と、その理由・根拠が分かったのではないでしょうか。
また、例えば生活保護世帯Aさんの家庭訪問が年に2回だったからと言って、同じ市区町村で生活保護を利用する自分の家庭訪問も年に2回とは限らないことも納得できたかと思います。
この表をもとに、家庭訪問の頻度や就労指導の状況から、自分がどこに属しているかは推測することもできます。
ただ、この分類分けは世帯の状況によって見直し、変わることがあります。前年も年に2回の訪問だったから今年も年2回の訪問…かどうかは福祉事務所、ケースワーカーの判断で変わってきますので、目安程度に考えて下さい。