生活保護に関する考察

自治体が財政再生団体になった場合の生活保護はどうなる?夕張市

生活保護受給者の暮らしは
住んでいる地方公共団体によって支えられています。
元生活保護受給者の私としても
お世話になった東京都の○○区には
足を向けて寝られません。

生活保護受給者の生活は
地方公共団体が財務的に健全であればこそ
安心できるのです。

しかし、生活保護受給者を支える地方公共団体が
財政的に破綻したとき
生活保護受給者の生活はどうなるでしょうか。

今回は、生活保護受給者を支える市町村が
財政難によって財政再生団体になった場合
生活保護受給者の生活はどうなるかを
2007年に財政再建団体(現在の財政再生団体)
となった、夕張市の事例で考えていきます。

・財政再生(再建)団体とは
・公共交通無料は廃止
・水道料金の増加
・図書館などの閉鎖
・病院の閉鎖
・ケースワーカーも負担増
・まとめ

財政再生(再建)団体とは

赤字額が標準財政規模の100パーセント(都道府県)
または20%(市区町村)を超えた破綻状態にあり
地方財政再建促進特別措置法(再建法・廃止)
に基づき財政再建計画を策定し
総務大臣の同意を得た地方自治体のこと。
正式には準用財政再建団体という。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A1%E6%94%BF%E5%86%8D%E5%BB%BA%E5%9B%A3%E4%BD%93

赤字額が許容額を超えると
財政再生団体に認定されます。
財政を再建するために
住民サービスなどに多大な影響が出ます。

夕張市は公共サービスの負担額が増加し
施設の統廃合によって住民サービスは最低限のものとなり
全国最低の住民サービス
最高の住民負担と言われるようになりました。

公共交通無料は廃止

というより、公営の交通機関が消えるでしょう。
財政再生団体となる過程で
公営交通事業は縮小していくと思います。
もしくは、財政再建のために
売却するかもしれません。

仮に東京都が財政再建団体になるなら
都営バスや都営地下鉄が消えて
民営などになるので
公営交通機関そのものが消え
交通機関の無料提供は無くなると考えます。

すでに公営交通機関が存在しない地域は
関係なさそうです。

水道料金の増加

まずは、夕張市の水道料金をご確認ください。

8㎥までの利用ですと
減免料金の適用で
3317円で利用できることになっています。

夕張市水道料金減免

夕張市水道料金軽減制度

もっと詳しくは引用元HPにて確認してみてください。

無料ではありません。
現時点で水道料金は無料と認識している
東京都などにお住いの生活保護受給者の方は
ちょっと受け入れがたいのではないでしょうか。

ちなみに東京都23区は
同じ量の水道を無料で利用できます。
(上水道に限れば10㎥まで無料です)

生活保護世帯に対して
東京都は「水道料金の一部免除」
夕張市は「水道料金の減額」

水道料金の扱いが全く異なるのが分かります。
そもそも生活保護世帯に対する
水道料金の扱いは
公共団体によって独自の扱いとなっています。
夕張市に限らず、水道料金を無料にしていない
公共団体はそれなりにあります。
ですので、水道料金が無料でないこと自体は
特に問題ではありません。
問題は水道料金そのものにあります。

水道8㎥が減免料金でも月3317円ですが
高いと感じた方がほとんどではないでしょうか?
2ヶ月に1回ではないですよ?
毎月の料金です。
財政再建に伴い
水道料金そのものも値上がりしているからです。
夕張市はそもそもの水道料金自体が
他の地域と比べても飛びぬけて高いのです。

図書館などの閉鎖

夕張市は図書館を閉鎖させました。

生活保護とは直接関係ありませんが
無料で利用できる公共の施設が消えます。

低所得世帯には無視できないかと思います。

病院の閉鎖

夕張市は市営の病院を縮小しました。
ある程度大きな市であれば
他にも病院はあるでしょうが
不便になるのは間違いないでしょう。

生活保護とは直接関係ありませんが
病院の選択肢が減るのは
普通に生活が不便になります。

ケースワーカーも負担増

夕張市の職員の給与は
財政再建計画のもとで運営される18年間
年収を平均40%カットと決まりました。

場合によっては
給料が生活保護水準以下になる場合もあります。

それに伴い、職員も多く退職しました。
この場合、ケースワーカーの退職による
福祉サービスの低下が
不安なところです。

因みに当時の夕張市長、鈴木直道氏は
市長報酬70%カットを決めました。
2017年の給料は年250万円です。
これだけでは生活保護より少し良いくらいの水準です。
市長は給与以外のその他所得は470万円あり
主に講演、テレビ出演、執筆などによるものだと
Twitterで明かしています。
現在の市長への報酬は50%カットになり月額43万円ですが
これも市長としては全国最低水準です。

まとめ

地方公共団体が財政再生団体になった時に
起こった事例の紹介と考察でした。

財政再生団体となること自体も勿論
生活保護受給者の生活を厳しくする引き金になりますが
財政再生団体となるくらいに財政事情が厳しくなる過程で
住民サービスに充てる余裕がなくなるのに伴い
生活保護世帯への支援も縮小しそうです。

財政再生団体となった場合の生活保護受給者について
生活保護費そのものについて影響はありませんが
水道や交通の提供などの
+αのサービスは
軒並み削られます。
また、生活保護受給者に限らず
住民サービスが大きく削られます。

あんまりではないかと憤る方も
いらっしゃるかもしれませんが
これらの行為は「合法」です。

生活保護が打ち切られるわけでもありませんし
別に死ぬわけでもないですし
生活が少し苦しく、不便になるだけですが
こういったことは起こりえます。
ある日突然、お住いの地方公共団体が
財政再生団体になって慌てないよう
お住いの地方公共団体に関心を持ちたいものです。

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