株式投資について

これまでに売却した株【株式投資の失敗談】

私は株に手を出し始めて4年になりますが、決して全部が成功だったわけではありません。もちろん当サイトで株主優待を紹介し、保有してよかったと心底思っているものもあります。逆に、保有したのは失敗だったなと思えるものや、事情があり売却したものもいくつかあります。今回は失敗談として、一旦手放すことになり、その後再び買おうと思わなかった株を紹介します。

目次
売却した株たちとその理由
・鉄人化計画
・はるやま
・Casa
・ダイドーリミテッド
・ソフトバンク
売却を経て学んだこと
・成長見込みのない赤字企業の株は買わない
・優待利回りより株価の変動幅の方がはるかに大きい
・投資は余裕資金で

売却した株たちとその理由

一度は購入したものの、ずっと保有することに疑問がついて売却した株、事情により売却した株を紹介します。

ダイドーリミテッド

アパレル会社です。業績的には赤字垂れ流しです。

331円で100株購入し、271円で売却しました。売買の損失は6千円です。

株主優待のタオルセットに目がくらみ購入したものの、私が優待を貰ったタイミングで株主優待の改悪が行われ、株価は大きく下がりました。具体的な改悪とは、100株以上保有者を株主優待の対象としていたのを、500以上保有者に切り上げたことです。

がっかりしましたが、会社の赤字を考えるとなりふり構えなかったのでしょう。私が購入したタイミングでは、もう株主優待にお金を回す余裕が無かったと言えます。

もうこの企業に将来を見いだせないなと思い、思い切って株を売却しました。

事業で利益を上げられていない企業の株を、優待目当てで買うのは馬鹿のすることだなと、思い知らせてくれた株でした。

株主優待は、事業の利益あってのものです。利益を上げられない企業はいずれ倒産しますが、その前に株主優待は消えることになります。少なくとも万年赤字垂れ流し株に期待してはいけないと教えて頂きました。タオルセットに6千円払った結果になりましたが、いい勉強になりました。

鉄人化計画

都内や神奈川県でカラオケ店舗を展開しています。こちらの優待、カラオケ利用券とワインサービスに目がくらみ、購入を決めました。

403円で100株購入し、253円で売却しました。売買の損失は1万5千円です。コロナ禍の中で手放したのが痛かったです。

コロナ禍前からの業績不振を積み重ね、コロナ禍でダメ出しされ、本業は万年赤字です。積み重なった赤字を解消すべく、2021年の夏に減資を実施した結果、現時点での資本金は5000万円です。会社の資本金を気にしている方なら、これが上場企業の資本金額だと信じられないのではないでしょうか。

2020年度の決算を見て、上場廃止も視野に入っていたレベルの危険な状況を考え、手放すことにしました。業績は振るいませんが、株価はたまに乱高下します。興味のある方はチャートなど確認してみて下さい。

実は私が鉄人化計画の株を購入した2017年は、株主優待がとんでもない仕様でした。この年だけで1万5千円の損失もしっかり回収しています。というのも、株主優待の会員証で、カラオケ利用の度にワインが飲めたからです。

現在はワインチケット制で、ワインが飲めるのは1回限りですが、当時は何度でもワインが飲めました。ワインはボトルで1本貰え、安いワインかと思いきや、試しに調べてみると市販価格2000円以上するものでした。

なので、カラオケを1000円かからない料金で1時間利用し、2000円以上のワインを楽しむという遊びを何度もさせて頂きました。さすがにこの仕様はまずいと思ったのか、2018年から今のワインチケットシステムに変更となりました。

株主優待1年で損失分も回収できた、と考えれば納得できるのですが、保有している間は株価の下落と業績不振っぷりに思うところもあり、株を保有することのストレスが勝りました。業績不振株に手を出すのは怖いと思いました。

はるやま

紳士服の販売会社です。895円で100株購入し、814円で売却しました。売買の損失は8千100円です。

シャツやネクタイと引き換えられるチケットが株主優待として貰えるのが魅力でした。配当金も多少あり、株主優待を1回貰っているので、実質的な損失は4千円くらいです。

下がり傾向の株価に、業績も悪そうだなと思い、株主優待がいつまで続くか疑問だったので売却しました。ちょうどダイドーリミテッドの株主優待改悪を知ったタイミングで、はるやまも業績的に株主優待を継続できるのか?という疑問が生まれたためです。
※記事を書いている現在もはるやまの株主優待制度はしっかり続いています。

売ったのはコロナ前ですが、コロナのせいでテレワークが進み、スーツ需要も激減した結果、業績は徹底的に悪くなりました。これを書いている時点での株価は477円です。購入時の半額程という目も開けられない結果でした。

コロナを抜きにしても、脱スーツの流れは進んでいたので、あまり将来は期待できませんでしたが、コロナにとどめを刺された感じです。運が良かっただけですが、コロナ前に売っていて本当によかったなと思える株です。

私の会社の話ですが、コロナでテレワークがメインになり、客先打ち合わせすらカメラ非表示のリモートになりました。会社には、1年を通してスーツなど着ていない人もいます。こうなった社会にスーツ需要などあるわけないですね。業績が回復する未来が見えません。

Casa

会社名に聞き覚えの無い方が多いかと思いますが、賃貸保証会社です。アパートに入居するときなどに契約し、家賃が支払われなければ立替を行い、あとで入居者から取り立てます。

1145円で100株購入し、1192円で売却しました。売買の利益は4千700円です。ほか、株主優待として1000円分のクオカードも受け取っています。

結果的には得をしていますが、もしこの株が値下がりしていても、当時の現金が必要な事情により、この株を売却する必要がありました。そうなった場合、思いっきり損をすることになります。

やっぱり株は余裕資金でやるものだと再認識しました。少なくとも100万円くらいの現金は生活防衛資金、予備費として、いつでも動かせる状態にしておきたいですね。

因みに2020年12月に、社長のパワハラ罵声流出があり、会社のイメージが非常に悪くなっていました。ちょっと思うところはありますが、業績的に悪いわけでもないです。ただ、他に貰ってみたい株主優待や、保有したい株があり、そちらに目が行くので再購入は考えていません。

ソフトバンク

スマホ3大キャリアの一つです。皆様きっとご存じですね。親会社のソフトバンクグループも上場していますので、ちょっと紛らわしいです。

IPOにのっかって1500円で100株購入し、1501円で売却しました。売却益は100円です。

IPOで購入したものの、上場からいきなり1300円を割ることになりました。その後しばらく1300~1400円台で推移し、含み損が続いていました。1500円を超えたタイミングで、また値下がりしたら嫌だなと思い売却しました。

IPO時の1500円ははたして適正価格だったのか?という疑問が浮かびますが、現在の株価は1400~1600円を行き来しているので、まあそんなもんかという気もします。配当も結構な水準で出ており、配当利回りは5~6%を叩き出しています。

と書くと、再び購入しても問題ない気もしますが、ソフトバンクって配当性向8割超えてます。つまり、ソフトバンクは100円の利益を上げれば、80円を配当として還元しています。これは結構高い水準なので、いずれかの機会で配当に回す利益の割合を下げ、配当額も下がると見ています。

なんとなく自分が購入すると、ちょうど減配が実施され、減配に失望され、株価が下落しそうな気がするので購入しません。

売却を経て学んだこと

株の売買によって損もしましたが、色々なことを再認識させられました。

・成長見込みのない赤字企業の株は買わない

赤字を垂れ流し続ける企業は、いつか資金が底をつき消滅します。消滅とならなくても虫の息となり、配当も出ない、株主優待も廃止、株価も低迷とどうにもならないゾンビのような存在になります。こうなると損切りして売るか塩漬けするかしかありません。そもそも成長見込みのない赤字企業に手を出してはいけない、というのが正解だなと思い知りました。

ここで正直失敗だったなと思う赤字企業株は、どれも優待株です。優待が貰えるなら赤字でもいいや、と軽く考えていましたが、赤字が続けば優待もいずれ消えます。消えないにしてもしっかり改悪されます。優待はあくまでおまけとして、事業でしっかり稼げているかをしっかり考慮しないといけません。

また、赤字でも業績はいずれ回復するだろうとも考えていましたが、抜本的に改革しない限りちょっとやそっとで回復するものではありません。私の持っている株のうち、万年赤字から業績回復した例は、採算の取れないカラオケ事業から撤退したシダックスです。これくらい大胆なことをしなければ、赤字垂れ流し体質は変わりません。

もちろん、いずれ黒字転換すると思える成長企業であれば、赤字決算でも投資して良いです。

・優待利回りより株価の変動幅の方がはるかに大きい

優待利回りが10%だとしても、株価の変動幅20~30%というのはよくある光景で、もちろんそれを超えて変動する株もあります。短期的に見れば、10万円で買った株に1万円の株主優待を貰った、でも株価が8万円になった、利回りはマイナス10%!という事例は沢山あります。例え、株価が20~30%下落しても優待内容に納得できるかを考慮し、優待目当て株を保有するか決めたいところです。

また、優待内容が企業の利益に対して過剰還元であれば、企業の財務に悪影響を与え、いずれは株価の下落を引き起こします。言うまでもなく、株主優待の原資は企業の資金です。株価の変動で優待の利益が吹き飛部可能性はないか、しっかりと企業の財務内容を確認しなければなりません。

当たり前ですが、高い評価の優待に加えて好業績をキープし、株価が上がり基調の株も存在します。

・投資は余裕資金で

株価は変動幅が非常に大きいものです。特に個別株となると、株価が2倍、半分となるのもあり得ない話ではありません。20~30%程度の変動であれば当たり前のようにある世界です。

もし何かの理由でまとまった現金が必要になった時、手元に現金があまり無ければ、株を売却する必要に迫られるかもしれません。その時、株価が下がっていても、必要に迫られれば売却せざるを得ません。特に2020年の3月のような、コロナによる暴落期に売却する必要に迫られれば、かなりの損失が確定します。

投資は必要に迫られる可能性の少ない余裕資金でやるものだと改めて理解しました。

こんな感じで、株の売買に関しては、色々失敗して日々勉強です。私はおそらくずっと株の売買をすると思いますので、もっと勉強することがあるなと感じています。
※ここに記載したものはあくまで個人の見解です。投資は自己判断でお願いします。

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