多額の奨学金返済が残っているという絶望
今回は生活保護を脱出する上で足かせとなる
奨学金返済と生活保護のお話しをします。
※この記事では
奨学金=日本学生支援機構の奨学金です。
いきなりですが、私の奨学金返済残高は
現在300万円程です。
私は社会に出たばかりというわけでもなくて
30前半もそろそろ終わるいい大人です。
大学なんて10年以上も前に卒業しました。
にもかかわらず、まだこれだけ残ってます。
生活保護を脱出してから
この記事を書いている時点で
100万円程減らせましたが
そのうち心が折れそうです。
1年で30万円と少し返済してきているので
あと10年ですね。10年
本質的に逃げ癖のある私が
10年後も奨学金を返済する余裕のある仕事を
していられるか不安です。
私の髪の生え際も今より後退してそうです。
10年後なんて見当もつきません。
生活保護と奨学金
生活保護の何が有難いかというと
奨学金の返済を猶予してもらえてかつ
無期限に猶予してもらえるという点です。
勿論、所得が少ないなどの理由でも
奨学金の返済は猶予して貰えますが
猶予の上限は10年までというのがあります。
無期限に猶予してもらえるというのは
生活保護のほかに、出産、傷病など
条件が限られています。
10年目以降も経済的な困窮が続く場合
減額返還(15年まで)することになります。
※期限の上限はありますが
奨学金の猶予基準は甘く運用されています。
現在奨学金を返済されている方で
返済がいっぱいいっぱいの方は
一度、減額や猶予も計算に入れて
どう返済するか改めてシュミレーションし
場合によっては転職、アルバイトを増やす
一人暮らしなら誰かと同居など
根本的な解決策を考えた方が良いです。
ということで、生活保護受給下では
奨学金の返済をいったん置いておけますが
問題は生活保護を脱出した後です。
奨学金を猶予して貰っても
返済残高が減っているわけではなく
返済の猶予も期間の限度があるので
生活に余裕が無ければ
この金額を何年かけて返せばよいのか
と、途方に暮れることもありえます。
もしかしたら、年金生活に突入するまでに
返済完了しないかもしれません。
※実際、年金生活に突入するまでに
奨学金の返済が完了しないのであれば
それまであまり生活に余裕がなく
おそらく、年金額も少額なので
もし単身であれば再度生活保護を受給して
ずっと奨学金の返済は猶予
という形で、終わるかと思います。
奨学金の返済は、本人が亡くなれば
相続されることもなく免除になります。
というシュミレーションをすると
老後になっても生活保護を受給するなら
じゃあそもそも生活保護を
脱出する意味って何だろう
生活保護を脱出するモチベーション湧かない
などと、現時点で生活保護を受給する方は
考えるのではないでしょうか。
勿論、私も考えました。
当時400万以上の奨学金残高を処理できるとは
全く思っていませんでしたので
(というか、今も処理できていません)
そんな考えの私が
なぜ生活保護を脱出したかというと
なんとなく警備員のアルバイトをした結果
フルタイムでも問題なく働けて
生活保護よりはお金入るようになったから
というだけです。
多額の奨学金返済という絶望的な壁を越え
生活保護の脱出を決意したかというと
そんないい話は全くありません。
生活保護を脱出したら
総額〇百万円の奨学金返済が再開する
これは生活保護の脱出を考えるうえで
大きな絶望的要素で、鬱の原因にさえなります。
生活保護を脱出した場合、奨学金の返済も計算し
お金を稼がなければならないので
就労のハードルが高くなります。
ですので、当サイトのメインテーマは
「生活保護を脱出しよう」なのですが
総額〇百万円の奨学金残高がある方に対しても
生活保護を脱出した方が良いと
強く言う気にはなれません。
※年齢にもよりますが
とはいえ、世の中の大多数の方が
中には生活保護基準より少ない収入から
奨学金をきちんと返済しています。
非常に立派だと思います。
敢えて、多額の奨学金を抱えた方に
生活保護を脱し奨学金を返済する理由を言うと
生活保護基準より少ない収入の方だって
頑張って奨学金を返済しているから
持てる能力を使って可能な限りはやってみよう
としか言いようがないかなと思ってます。
もし、生活保護受給者の方が
多額の奨学金を抱えた上で
生活保護を前向きに脱出するための
具体的な指針や解決策が見つかれば
記事にしてみたいですね。
ここからは、生活保護の話はさておき
愚痴っても仕方がないので
奨学金の返済を迫られている方が
可処分所得を増やす現実的な対応策を
それなりの節約をしている前提で考えます。
大都市圏で働く
私は地方都市出身者で
現在は関東圏で生活していますが
大都市圏と地方とでは
賃金に大きな違いがあります。
同じ仕事をしても月に数万円
普通に差が付きます。
地方で生活している方は
現在正社員としてキャリアを重ねている
という状態でないのでしたら
もっとお金を稼げる地域で働いても
良いのではないでしょうか。
親と同居する
奨学金を返済するのが現実的でないな
と、思うレベルであれば
親と同居したくないとか
好き嫌いを言っている場合でもありません。
割り切って同居して生活費を浮かせましょう。
引っ越しする
特に東京都23区に住んでいる場合
埼玉・千葉県に引っ越してしまうのも手です。
家賃を切り下げればその分お金が浮きます。
23区では7万円くらいの物件でも
埼玉・千葉県なら4、5万円で住めたりします。
家賃が月に1万円浮けば年に12万円
5年で60万円浮かせられます。
奨学金の返済ペースも早まると思います。
自己破産する
デメリットも多くある、最後の手段です。
奨学金で自己破産?と
怪訝に思われるかもしれませんが
因みに奨学金関係での自己破産件数は
累計で1万件です。
絶対に無理という話でもありません。
なお、連帯保証人を設定している方は
ご自身が自己破産しても
連帯保証人に奨学金の返済が行くだけなので
根本的に解決しないという点
連帯保証人と間違いなくトラブルになる点は
覚えておいてください。
以上、奨学金について述べてみました。
奨学金の返済というのはかなり重たい話です。
もし奨学金を借りている学生の立場で
この記事をお読みでしたら
節約やアルバイトで可処分所得を増やし
できるだけ奨学金に手を付けずに
過ごして頂ければと思います。