生活保護からの脱出

仕事は選ばなければある?は間違いなのでむしろ選ぶべき

「選ばなければ仕事はある」という言葉、聞いたことはありませんか?特に現在無職だったり、生活保護を受給されている方は、よく言われる一言かもしれません。本当にそうでしょうか?私の意見は「生活保護受給者、ドロップアウト経験者こそ仕事を選ぶべき」です。その理由と、主に仕事の選び方について述べます。

目次
〇仕事を選ぶべき理由
〇仕事の選び方
〇選んでいいから仕事を探す
〇経験が少ない人はどうすればいいのか
〇面接・履歴書対策をしっかり行う
〇まとめ

仕事を選ぶべき理由

仕事はそれなりの期間にわたって取り組むものです。多くの職場で給料が月給制や、●日締めの●日払いになっているのはなぜでしょうか?最低でも月単位で継続することが大前提だからです。自分の特性を無視して、何でもいいからと仕事に就いたとします。でも仕事を続ける事が絶対に嫌な理由、不可能な理由があり、短期で辞めてしまってはあまり意味がありません。能力も身につきませんし、大した給料も受け取れません。一応、この仕事は自分には向いていなかった、と理解できる意味くらいはありますが。なので、仕事は『続けられること』が大前提です。

辞めてしまうのはまだマシです。生活保護や無職などの現状に戻れば良いだけですからね。取り返しのつかない事例もあります。ここに有名なブラック企業経営者の言葉があります。『無理というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。止めさせないんです。途中で止めてしまうから無理になるんです。鼻血を出そうがブッ倒れようが、とにかく一週間全力でやらせる。』こんな信念を持った経営者に当たって、過労の末に自死してしまうのが最悪ですね。

過労死からの自死は極端な例なので置いておきますが、問題のある職場があるのも事実です。逆に自分が全く適性の無い仕事に就いたせいで事故が起き、命が失われることだってあります。そして現状無職などの方は、能力的にできる仕事の幅が少ないという事実もあります。能力的に出来ない仕事は長く続きません。全力を尽くしたとして無理なものは無理なのです。 会社としても給料以上の結果を残せない労働者を抱えたら潰れてしまいます。なので、自分が高い確率で続けられるであろう仕事(妥協点を見いだせそうな仕事)を、徹底的に選ぶべきです。

仕事の選び方

私の言う『仕事を選ぶべき』というのは『一番マシな選択肢をしっかり選ぶ』ということです。決して、例えば10ある選択肢から何も選ばなくていいという意味では無いです。事情は色々あるかと思いますが『仕事を何も選ばない結果、現状は無職』という状態を肯定する気はありません。

さて、肝心の仕事の選び方です。とりあえずハロワやdodaとかで検索してみると、色々出てきますね。どの求人も高い確率で何かしら問題があるので募集している求人です。

例えば、タクシードライバーなら運転能力が必須です。介護は体力が必要になります。光回線の営業は、ノルマを達成しなければなりません。警備の仕事は、長時間拘束になりがちです。合わせて、給料が少ない、休日数が少ない、残業が多いなどの問題もあります。

選ばなければ仕事がある、と人にアドバイスをしたことがある方は想像してみてください。1年で1回以上交通事故を起こす人がタクシードライバーになったとして、その人の運転するタクシーには乗りたいですか?20Kgのお米を持って歩けない人が介護職に就くなら、その人の介護を受けるのは不安が残りませんか?私はどちらとも関わりたくありません。命の危険を感じるからです。ここまで極端でなくても、自分の能力によって出来る仕事と出来ない仕事があるので、仕事は選ばなければなりません。

ではここで、視点を逆にして考えてみます。何かしら問題がある求人と述べましたが、どれも等しく自分には出来ないことでしょうか?『絶対に出来ない・嫌なもの』『出来なくはないが嫌なもの』『妥協できるもの』に分類できるはずです。 その仕事をするのが嫌な理由は色々あると思いますが、理由にしっかり向き合い、嫌な理由の順位付けをしましょう。順番に並べてみればどこかで、妥協できるかどうかの線引きが出来るはずです。

私の場合ですが、営業職は間違いなく不可能です。他人とコミュニケーションを取り、ノルマを達成する能力がないことを既に経験して知っています。体力仕事の介護も不可能です。体力、それも持続力ではなく筋力がありません。日雇い派遣時代に家具倉庫で作業し、重い家具を持てなかった経験があります。よって、介護に限らず、運送業なども不可になります。タクシードライバーも不可です。運転事故を起こしたことがあるので、運転頻度の高いものは仕事にはするべきではないと思っています。

ここまでが私には絶対できない(能力的に不可能な)ものです。ですが他の仕事は、能力的な点ではなんだかんだで妥協点を見いだせそうです。残業の多さは、給料に反映されればそれでいいです。休日数は、有休やシフト調整により休みたいときに休めれば問題ないと思ってます。なのでその仕事に就き、食べていけるかどうかを問題にしていました。

さて、世の中の仕事の種類は多種多様です。営業、飲食店、コンビニやスーパーの店員、警備員、介護、軽作業、情報通信業、清掃、設備管理、工場スタッフ、など、1時間考えてもまだひねり出せます。
これらすべての仕事が能力的に不可能な人は、そうそういないと思います。いたとしてもまだまだ別の種類の仕事は沢山あります。自分が働けない理由~~などを考えるのは、これらの仕事のうち幾つかを経験してからでいいです。

選んでいいから仕事を探す

仕事を選ぶという行為は、考えることも多く、結構大変です。職歴がやたら多いタイプの方は、そこまで心配いらないと考えます。そのうち経験の多さから『○○が一番マシだった』と結論を出して、妥協点に落ち着ける可能性があるからです。

問題は「現時点で仕事を選ぼうとすらしていない、考えを止めてる人」です。最後に仕事を探したのはいつでしょうか?さすがに毎日求人を確認したり、検討することもないですが、半年以上放置したりしていないでしょうか?当たり前ですが、仕事は探さなければ見つかりません。仕事を探す行為は止めないようにしましょう。

経験が少ない人はどうすればいいのか

どんな仕事が自分にはマシな選択肢になるか、すぐに答えを出せる方と、難しい方がいます。中には、仕事を選ぶ判断材料となる経験が、圧倒的に足りない方がいます。私の場合は、数多くの仕事の失敗経験から、○○は自分には無理だと判断しました。この経験が少ないと、何を基準にして動けばよいかわからなくなり、身動きが取れなくなります。

なので経験が少なければ、アルバイト等の立場で、フルタイムでなくても良いので、何かやってみましょう。午前10時から午後4時などの勤務でも構いません。見切り発車でいいので、何かしらやってみるべきです。

生活保護を受給中の方は、フルタイムでない仕事では生活保護を脱出できない事を気にして、フルタイムでない仕事をしても良いのかと思うかもしれません。ケースワーカー様に言われるかもしれませんね。

確かにケースワーカー経験が浅く、世の中の底辺を知らない人などは、フルタイム就職にこだわる人がいるのも事実です。しかし底辺を理解している普通のケースワーカーは、無職状態の人をいきなりフルタイム就職にこぎつけようとしません。フルタイム就職に至るとしても、きちんと段階を踏みます。

生活保護とは関係なくニート状態の方も同様で、フルタイム労働信仰は置いておき、きちんと段階を踏んだ方が無理が無く、破綻しません。ということで、あまり考えずに、まずは階段を1つ登ってみることが大事です。階段を登ってこそ見える景色もあります。

面接・履歴書対策をしっかり行う

自分に合っていると思った求人でも、必ず自分が働けるわけではないですね。労働は、雇う側と雇われる側、双方の合意があって初めて成り立ちます。履歴書の送付で落とされる、面接で落とされる、という状況の方もいらっしゃると思います。そもそもですが、面接対策や履歴書の添削などは行いましたか?これは正社員の求人に限らず、例えアルバイトであってもです。

まず履歴書について、ネットで調べた情報を基にするだけでしっかり書けたと思っている人がいます。その履歴書を、もし第三者に見せたことが無いのであれば、大きな間違いを犯している場合があります。履歴書を読むのは企業の採用担当です。間違ってもご自身ではありません。誰かに読まれたこともない履歴書を持って、履歴書はしっかり書けたと思いこまないようにしましょう。

問題がある履歴書を使って『経歴がボロボロだから履歴書で落ちた』『この経歴じゃ何しても無理』と考える人がいます。確かに転職歴が多い、空白期間が長いなどの経歴がボロボロの履歴書を送って不採用になれば、経歴に原因を求めるのは理解できます。理由として分かりやすいですからね。確かに経歴も採用・不採用を決める非常に大きな要因ではあります。

ですが経歴が原因と考える前に『そもそも履歴書がしっかり書けていない可能性』は、無視しないでください。経歴ではなく、志望動機や、そもそもの書き方の部分などです。具体的な対策として、履歴書は誰かに見て貰いましょう。面接についても同様です。人に見て貰えれば、自分では気づかなかった問題点をどんどん潰していけます。

では具体的にどうやって面接・履歴書対策をするかについてです。もし東京都、埼玉県、千葉県にお住まいであれば、東京仕事センターを勧めます。こちらでは模擬面接や履歴書添削を行っています。模擬面接や履歴書添削単体ではなく、就職のために今日は○○をやろうという感じで、自分のペースに合わせて支援が受けられるのがポイントです。ハローワークやジョブカフェなど、公的就労支援機関でも模擬面接や履歴書添削など行っています。自分の使いやすいところで、第三者の視点を取り入れて、面接・履歴書対策をしましょう。

まとめ

仕事は選んでも良いものなので、仕事は選ばすに働け!という意見は気にしなくて構いません。その代わり、仕事を選ぶための努力は怠らないようにしましょう。 結局のところ、妥協して働ける仕事に就くには、どれだけ行動するかにかかっていると思います。頭の中で考えるだけでなく、行動しなければ結果は出ません。

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