生活保護受給者が住民税非課税世帯向け給付金10万円で買っておきたいもの
食品の値上げ、ガソリンの値上がり、電気料金やガス料金の値上げ、収入が少ない世帯の方にとっては厳しい状況が続いていますね。
そんな状況ですが、生活保護世帯を含む住民税非課税世帯には、10万円の特別給付金が給付されました。このお金の使い方を考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで、特別給付金の使い方として『節約につながるアイテムを買ってこれからの出費を減らす』と言うのがお勧めです。ということで今回は、節約に役立つアイテムのうち、特に生活保護世帯にお勧めのものを紹介します
目次
電気料金と節約
LED照明
電気毛布・こたつ
断熱カーテン、パネル、シート
お弁当箱
スマホのプラン乗り換え
節水シャワーヘッド
まとめ
電気料金と節約
少し、前置きになります。今回、私が特に推すのは電気料金を節約するためのアイテムです。
例えば食費などを節約しようと思ったら、毎日の手間と工夫が必要になりますよね。その一方で、省エネ電気製品への買い替えなど、1回買いかえれば後は何もしなくてOKな節約もあります。保険や通信料の見直し程ではありませんが、電気料金に関する節約も、1回工夫すれば後はそんなに手間がかかりません。さらに、特別定額給付金で電気製品の買い替えにも金銭的に手が出せるタイミングであるという点で、今は電気料金について考えるのがお勧めです。
ではまず、電気料金の仕組みについておさらいしておきましょう。
例えば東京電力の料金は、基本料金に加えて利用した分について料金がかかります。120kWhまでは1kWhあたり19円88銭(別途燃料費調整額あり)です。電力料金は契約プランや消費電力、その時の燃料費調整額などによっても変わってくるので、あくまで考え方の目安と思ってください。因みに120kwhを超え、300kwhまでは1kWhあたり26円48銭と値上がりします。
このkWhという単位は、1kw(1000W)の電力を1h(時間)利用した時の料金です。これを基にすると、電気製品を利用した時にどれだけ電気代がかかるか割り出せます。
例えば500Wの電子レンジを10分利用すれば 19円88銭×(500w/1000w)×(10分/60分)=1円65銭となります。
1回に利用する時間が短い電気製品は、節約を意識しても改善する余地が少ないので置いておきましょう。
1000wの電気ストーブを3時間利用すれば、19円88銭×3時間=59円64銭となります。
暖房器具などは利用時間が長くなりがちなので、工夫して利用したいですね。
因みに一般家庭において最も電気代がかかるのは、24時間稼働する冷蔵庫だと言われています。
60wの照明を10時間使うと、19円88銭×(60w/1000w)×10時間=11円92銭となります。
1か月このペースで使えば357円になります。
ここで仮に、この照明が白熱球だとして、同じ明るさで消費電力の少ないLEDに変更するとします。60wの白熱球くらいの明るさであれば、LEDなら10wくらいになります。単純に先ほどの6分の1になるとして、10時間で1円99銭、1ヶ月で60円になります。
1年に直すと4284円と720円、つまり3564円の差になります。照明をLEDにする出費を考慮しても、節約効果が高そうな気がしませんか?
消費電力が大きいもの、もしくは長時間利用する物に対して、何とかできないか工夫することが、節約効果が大きいことが分かります。つまり、定額給付金を利用して、コストパフォーマンスに優れるアイテムを買うのが、低所得世帯における節約の正解です。
それでは、電気製品やその他について見ていきましょう。
LED照明
先述しましたが、家にある白熱球や蛍光灯などの照明をLEDに置き換えることは、節約効果が高いです。
家には帰って寝るだけという方でなければ、照明は1日のうち少なくとも数時間は利用する筈です。昼夜逆転している方であれば、10時間以上利用することもあるでしょう。
さらに加えて、LED照明は長期間使えます。白熱球は1000時間ほどが耐用時間ですが、LED電球は40000時間利用できるとされていて、1日10時間使っても10年以上利用できる計算になります。一度取り付ければもう交換しなくなるかもしれません。
また、電気の消し忘れをしてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、LED照明は例え24時間つけっぱなしてしまっても大した電気代になりません。消し忘れを頻繁にしてしまう方にとっては、精神衛生上も良いです。
LED照明は導入時に高いなと思いますが、コストパフォーマンスで言えば圧倒的です。手元にお金が無くてまだ導入をためらっていた方は、この機会に最優先で導入することをお勧めします。
電気毛布・こたつ
電気毛布、こたつは、限定された範囲を暖めることから消費電力が少なく運用できます。
エアコンなどと消費電力を比較してみましょう。
電気毛布は20~50wで運用できます。10時間利用した場合4~10円です。
こたつは100~200wで運用できます。10時間利用した場合は20~40円です。
エアコンは、ある程度の温度にするまでは1000w~かかり、温度が安定すれば100w前後で運用できます。
ある程度の温度にする時には1時間当たり20円以上かかりますが、その後は2円で済むタイミングもあります。
10時間でとらえると、100~150円くらいという感じになります。
因みに8畳くらいで運用するエアコンについてとなります。
これを1か月に直すと、電気毛布は120~300円、こたつは600円~1200円、エアコンは3000円~4500円です。比較すると、特に電気毛布が安い電気代で運用できることが分かります。
断熱カーテン、パネル、シート
冬場に暖房をいくら効かせても寒いことはありませんか?部屋の壁や窓、天井から熱が逃げているのが原因です。もし外部に熱が出て行かないなら、そのうち暖房無しでも良いほど部屋が暖まるわけで、暖房代がかかるということも無くなりますね。実際にそうなってくれないのは、せっかく暖めた室内の熱を、窓や床がどんどん外に逃がしているからです。
特に窓は容赦なく熱を奪ったり、逆に夏は熱を取りこんできます。家庭にある窓の配置や大きさにもよりますが、熱の半分は窓から放出されたり取りこまれます。
そこで、窓に熱を通さないものを設置することで、暖房の設定温度が低くても、冷房の設定温度を高くしても、快適さを上げることが出来ます。そのためにカーテンを断熱効果の高いものにしたり、窓に断熱パネルを置きます。
また、断熱シートというものもあります。カーペットの下などに用意することで、床からの底冷えなどを緩和します。体感ですが、薄い靴下をはくか、素足で過ごすか程度の違いを感じました。あとは足音の軽減にもなるので、集合住宅の2階以上に住んでいれば、気休めにもなります。
因みに、エアコンの設定温度を1℃変えるとエアコンの電気代が10%変わると言われています。断熱に気を遣えば1℃、断熱を頑張れば2℃くらいエアコンの温度を変えても大丈夫と考えれば、窓を中心に断熱を検討しましょう。
見栄えを全く気にしないのであれば、段ボールを窓におくことでも十分断熱になり、冷暖房代などを節約できます。他は、100均で売っているプチプチを窓に貼ることでも十分な効果があります。
因みに私は以前、窓にプチプチを両面テープで貼ったら、引っ越し時にテープが窓にこびりついて除去に苦労しました。かなりひどい目に遭いましたので、自己責任でお願いします。
お弁当箱
話を変えて、食費の話になります。食費の節約として、外出時にお弁当を作るという節約があります。お弁当1食作るとだいたい200~300円かかりますが、コンビニや外食で500~1000円かかることを踏まえれば、1回あたり200~500円以上の節約になります。
ということで、自炊をすること前提ですが、お弁当箱を買うことを薦めます。100均で買える使い捨て素材もありですが、保存のしやすさや衛生面、見た目は気になるところです。1000円~するそれなりの機能のお弁当箱を用意する方が、最終的な満足度は高くなるかと思います。
あとは、わざわざ給付金で買うまでも無いですが、100均でお茶のボトルなども売っています。水道水を使うことに抵抗が無ければ、外出するときのお茶を自前で用意すると、積もり積もって結構な節約になります。
スマホのプラン乗り換え
今は安くスマホを利用できるプランが沢山ありますね。スマホのプラン乗り換えを行うことの有用性は理解していつつも、端末を買い替えたりなど、一時的な出費を気にして手を出せないことは無いでしょうか。でも乗り換えすれば月々の料金が安くなり、1~2年使えば元が取れるということはないでしょうか。
そんな状態であれば、今が絶好のタイミングなので、少し一時的な出費をしても。スマホのプランの見直し、乗り換えを行いましょう。スマホに限りませんが、月々の利用量や利用料金を減らすと言った節約効果は、節約期間の長さに応じたものになるので、早く手を出せば早いほど節約効果が高まります。
節水シャワーヘッド
生活保護世帯においては、水道代が減免・基本料金免除される場合が多く、水道代を節約する優先度は低くなります。シャワーヘッドの購入代金を水道料金の減少で取り戻すのは、かなり先の話になるでしょう。
水道代を節約するアイテムを買うのは、電気代を節約するアイテムの後にする方が無難です。
もちろん生活保護世帯が水道料金に便宜を図って貰えているのは現時点での話です。この制度が安泰かと問われればそんなことはなく、現状では特に地方の水道運営が困難になっています。人口減による利用者の減少や、設備の老朽化など、水道運営を難しくする要素は多くあります。なので今後も便宜を図って貰えるかどうかは怪しいので、状況が代われば、こんな節約選択肢もあったなと思い返してください。
まとめ
以上、長く使えば節約になるものを紹介しました。私は今は運よく生活保護から抜け出せていますが、仮に今でも生活保護で、ここで紹介したアイテムを持っていなければ、今回の給付金で買っただろうなと思います。
今回の住民税非課税世帯向け給付金のような、大盤振る舞いはそうそうありません。勿論何にお金を使うかは自由ですが、後悔しないように利用しましょう。