生活保護での生活

生活保護が給料月20万円で生活するよりも楽だったのはなぜか

私の人生、紆余曲折ありまして、生活保護を3年半ほど利用していましたし、額面給与20万円で働いていたこともあります。
その経験を基に言いますと、額面給与20万円で働いていた時より、生活保護費月12万5千円で暮らしていた時代の方が正直生活ぶりは楽でした。
額面20万円で働いていた時の方が苦しかったとも言い換えられます。
どうしてそんなことになるのかその理由を振り返ってみようと思います。

動画にもしました、合わせてご視聴いただければ幸いです。

・額面給与20万円は手取り16万円
・医療費無料
・生活保護で働いた時の控除
・奨学金の返済
・生活保護の細かい補助
・時間的な余裕

・額面給与20万円は手取り16万円

給料は、月額幾らと言う会社が提示する額面
しかし実際に受け取れるのは、額面の給料から税金を引かれた後の手取り額になります
額面20万円から所得税、住民税、社会保険料が引かれると、当時は15万8千円程度になりました。

金額自体はこれでもまだ生活保護の時より余裕はありますが
額面給与からは大きく下がった手取り金額が、実際に給与所得者が受け取れる金額なのです。

・医療費無料

私自身、生活保護利用時は難病だったわけでも無いので医療費はそこまでかかりませんでした
しかし医療を全く利用しなかったわけでもなく、年に3~4万円程度は利用していました
この分が無料になっているのは無視出来ないものがあります

月々3千円程度は助かっていたことになりますが、人によっては月々1万円近く助かる人もいらっしゃいます。

・生活保護で働いた時の控除

私は生活保護利用時、ある程度落ち着いてからは大体月に5~8万円稼げる程度働く感じの生活を送っていました。
因みに福祉事務所も把握してのことなので、違法でも何でもないです。
むしろ福祉事務所的には出来る範囲で働くことを推奨されます。

その場合、生活保護費の運用として、稼いだ収入に対して、生活保護費として足りない分を補填する感じになります。
生活保護の基準額が月12万5千円であれば、月に7万円稼いだ場合、5万5千円を補填して12万5千円にしようとなります。

ただ、稼いだ収入に対しては控除があり1万5千円と、それ以上稼いだ部分の1割が控除枠、手元に残る金額になります。
控除される理由は勤労に伴う経費の補填と、就労意欲促進の観点からです。

月に7万円稼いだのであれば2万円程度がこの扱いになり、生活保護費の基準額の計算から除外され、手元に残ります。
その際、補填される生活保護費は残った5万円から足りない分の7万5千円です。
つまり、稼いだ収入の7万円と、生活保護費で補填された7万5千円の、合わせて14万5千円程が月々使える金額になります。

・奨学金の返済

私も当時、500万円以上の奨学金を抱え、毎月3万円近くを返済していました。
生活保護を利用するとそれを理由に、この返済が猶予されます。

いや別に額面給与20万円程度であれば、当時も奨学金の返済猶予や減額返還は出来たかもしれません。
しかし当時は時間、気持ちなど、一言で言えば余裕のなさからそこまで考えられませんでした。
そこまで頭が回らなかったのです。
そういう事を考える時間的余裕を与えてくれることこそ、生活保護最大のメリットと言えるかもしれません

事実として生活保護をきっかけにこの3万円の返済が猶予されました。

・生活保護の細かい補助

生活保護を利用していると、所々で料金の免除や補填があります。

2年に1回、7万円くらいの賃貸物件の更新費用を出して貰えていました。
内訳は家賃1か月分と保障会社への支払いです。
また、水道料金の基本料金相当、金額的には月3千円が無料で利用できました。

水道料金は東京都だけのものなので、他の地域に当てはめられる話ではありませんが、非常に助かったのも事実です。
地域によっては、1000円基本料金を安くするなどの対応をとっているところもあります
色々考えると、投稿者の生活では月5千円程度の出費が減ってくれていました

・時間的余裕

ここまでお金の話ばかりしてきましたが、そもそもお金が無くても代わりに時間があれば何とでもなるわけです。

例えば、近所のスーパーの弁当に半額シールが貼られるタイミングが19時ですが、この時間に行けるかどうかで夕食が300円になるかどうかが決まります。
5キロの距離を2時間かけて歩いて、150円の交通費を節約したこともあります。

他にも、ネット通販で物が安く買えるタイミングにしっかり買い物できたり

他にも旅行などは時間的余裕があれば安く楽しめるものの代表で、高い時と安い時では費用が倍以上違います。

まとめ

以上を踏まえて振り返ってみますと

私が生活保護を利用していた時は、月々12万5千円程度の生活保護費をベースにしていました。
働くことで、月々の収入が14万5千円程度になりました。
さらに水道料金の免除や医療費無料、賃貸物件更新料の補填で月5千円は出費が減りました。
これはさらに月々5千円受け取っていたのと同じ意味になります。

3万円近くあった奨学金の返済も猶予されたことで、月々使えるお金が15万円程度の生活になりました。

額面給与月20万円で生活していた時は、まず手取りに直して15万8千円、さらに3万円近くを奨学金返済に充て
月々使えるお金が13万円程度の生活を送っていました。

もうこの時点で金額的には生活保護の方が余裕があり、これ以上の話を続ける理由もなくなりました。
それに加えてさらに時間的余裕と言うものがあったので、生活保護での生活は金額以上に楽でした。

私の場合は奨学金と言う要因が大きいのですが、奨学金抜きでも金額的には大差なく、時間的余裕は大違いなのはお伝え出来たかと思います。
これはあくまで私個人の一例です。

人によっては、額面給与18万円でも生活保護より楽かもしれません。
住んでいる地域や住宅によっては、生活保護費が月8万円などになります。
投稿者の住んでいた東京都は、おそらく最も生活保護世帯が優遇されている地域なので、他の地域ではこうはなりません。
投稿者よりも、生活保護費を多く受け取っている人もいます。

ただ投稿者の事実として、額面給与月20万円で生活していた時よりも生活保護の方が楽に暮らせたというのは振り返ってみても疑う余地がありませんでした。

コメントを残す

間違っている点、疑問に思ったこと、感想、ご意見などお気軽にコメント下さい。疑問点や指摘に関しては可能な限り修正・追記いたします。