ハローワークの評判が悪い理由とハローワークの各種窓口・使い方
働きたい、仕事を見つけたい、そんな時に利用することになるのがハローワークです。とはいえ、ネット上ではハローワークについての否定的な記事もよく見かけないでしょうか?ハローワークについて否定的な記事を読むと、本当に利用して大丈夫?と訝しんでしまいますよね。
今回は、ハローワークがネット上ではあまり評価が高くない理由と、ハローワークの使い方、ハローワークにある様々な窓口について、改めて振り返りたいと思います。
目次
・ハローワークとは
・ネット上でハローワークがあまり評価されない理由
・新卒応援ハローワーク
・若者ハローワーク
・マザーズハローワーク
・就職氷河期専門窓口
・地域若者サポートステーション(サポステ)
・まとめ
ハローワークとは
存在は知っていても、実はハローワークへ1回も行ったことが無いという方もいらっしゃるのではないでしょうか?改めてハローワークについて説明します。
ハローワークは、就職支援施設です。玉石混合ではありますが、非常に多数の求人があり、就職のための支援セミナーも定期的に開催しています。また、応募書類の作成支援や、面接時の模擬面接なども行っています。
利用料金などはありませんので、就職・転職活動の際にはこの就職支援制度をうまく使っていくことになります。
ネット上でハローワークがあまり評価されない理由
ハローワークに対して良いイメージを持っている方は少ないかもしれませんね。特にネット上では、ハローワークについて高く評価する記事をあまり見かけません。ここで、ネット上でハローワークがあまり評価されない理由を述べておきます。
Google等でハローワークについて検索すると、ハローワークの公式ページの次に、ハローワークについて書かれた記事群が出てくると思います。
それらの記事は、ハローワークについて記載した後に
転職サイト○○がお勧め!
就職エージェント○○に登録しよう!☆
という形で締める記事構成になっていませんか?
ハローワークについての記事を書く方の大半は、広告記事を作成して広告から報酬を得ているアフィリエイターです。ですが、ハローワークは大して広告展開しておらず、ハローワークについて記事を書いてもお金になりません。その反対に、記事内で紹介されている転職サイト、就職エージェントからは、成功報酬が入ります。あまりハローワークを評価してしまうと、就職支援エージェントに人が流れないので、ハローワークを評価する記事は書きにくいということですね。
大多数のアフィリエイターにとって、紹介してもお金にならないハローワークを紹介する気概やメリットはありません。逆に、就職・転職サイトを紹介して、誰かが広告をクリックして利用登録をした場合、紹介記事を書いた人にも数千円単位で報酬が入ります。具体額が気になる方は、アフェリエイト、報酬単価、転職サイト、で調べてみて下さい。
その結果、ハローワークについて記載した記事が、ハローワークについては程々に言及されて、最終的には転職サイトの広告になっているということです。要はタイトルはハローワークであっても、ハローワークについて書こうとしていない記事なんですね。そんな記事がネット上では多く存在し、ハローワークに対する低めの評価につながっています。
自分がアフェリエイターだったとしたら、お金にならないハローワークの紹介と、お金になる就職・転職サイトの紹介、どちらを記事として推して書きたいでしょうか?その前提で考えると、ハローワークについては特に好意的な紹介をせず、転職サイトや就職エージェントを記事内でお勧めされるのも納得できるかと思います。
ネット上でハローワークに関する記事を見るときは、このことを念頭において、ハローワークや就職・転職サイトに対する評価を行ってください。実際に、ハローワークに対しては好意的な評価、否定的な評価両方がありますが、書き手の都合でどうしても否定的な評価を多く取り上げられます。とはいえ、ハローワークに対する悪い評価には、事実も混じっています。企業に対する審査が甘い、待遇面で条件の良い企業が少ない、などですね。
条件の良い企業については、検索条件等があるので絞り込むだけで良いです。問題は、待遇を偽るような問題のある企業が混ざってくる件についてですね。面倒ですが、応募を考えている企業に対しては、転職口コミサイト等も利用して、自分で調査しましょう。
なお、本当に優良な企業は、そもそも人が辞めないので中途採用に積極的ではありません。おまけに小規模な企業であっても、自社のHPに中途採用についてのページなど作成しています。優良な企業であれば、自社HP経由の応募と、紹介(いわゆるコネ含む)で事足りてしまいます。優良企業に就職・転職したければ、会社四季報などをもとに会社の情報を確認しながら、会社HPの採用情報に関するページをチェックしていってください。
勿論、自分がここで働きたいと思った優良企業で働くために、ハローワークの模擬面接やセミナー、履歴書・職務経歴書添削を徹底的に利用しましょう。
ここからは、ハローワークの専門窓口について見て行きます。世の中には、普通のハローワークのほかに、それぞれの事情に特化したハローワークがあります。
新卒応援ハローワーク
新卒応援ハローワークは、全都道府県にあるワンストップで新卒者を支援する施設です。新卒応援ハローワークでは、大学院・大学・短大・高専・専修学校などの学生や、これらの学校を卒業した方を対象として、在学中から卒業3年以内の方をターゲットにしています。就職活動で行き詰ったら利用してみて下さい。
まだ就業経験が無い、若しくは就業経験が浅い方を対象にしているため、どんな仕事が向いているか、そもそもどんな仕事があるかなどの適職探しに重点が置かれています。そして、利用するのは必然的に同世代となりますので、同世代とグループディスカッション等の練習が行えます。
若者ハローワーク
対象は35歳までと、新卒応援ハローワークに比べて門戸が広くなっています。目的は「正社員就職を目指す若者を対象にした支援」となっています。担当者制度により、就職プラン作成や職業相談・紹介など、個別で支援が受けられます。勿論就職に向けたセミナー・グループワーク等も実施されています。
マザーズハローワーク
子供連れでも利用しやすい施設となっており、キッズコーナーが設定されています。そして、子供の病気や行事に休暇が取れるか、保育園の送迎時間と勤務時間が合うかという視点で仕事を紹介します。加えて、地域の保育情報や子育て支援サービスなどの情報提供も行っています。
マザーズとついていますが、コンセプトは「子育てをしながら働きたいお母さん、お父さんを応援する」となっています。男性が利用することに制限はありません。じゃあこんな「マザーズ」なんて名前つけるの辞めちまえと思いますが、昭和のネーミングセンスだと思って大目に見ましょう。
就職氷河期専門窓口
文字通り、就職氷河期世代を対象としています。就職氷河期世代の定義は、2021年4月現在で概ね35歳以上55歳未満の方でとなっています。その上で、非正規雇用歴が長い、短期離職歴が多いなど、就職活動業界において何らかのハンデがある方が対象となっています。
就職氷河期世代全員を支援するわけではないですが、就職氷河期世代であってもずっと正規雇用で働いていたような就活強者は、特別なサポートが無くても十分戦えると思うので問題有りません。
具体的には担当者制による個別支援・職業相談、職業紹介・応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成支援が利用できます。もちろん、面接トレーニング、各種セミナーの実施等もあります。ここを利用する時点で経歴などはボロボロであるかと思いますが、就職氷河期専門窓口もそんなことは理解しているので、気兼ねなく利用できます。
地域若者サポートステーション(サポステ)
ハローワークよりも、働くことそのもの、もっと言えば社会に出ることに不安を抱えている方を対象にサポートを行っています。就業体験、コミュニケーション講座、などが用意されています。
実際にはそれなりの成果を出しており、2019年度では個別サポートに申し込んだ人1万5千人に対し、就業者1万人程です。もちろん非正規雇用等も含めた形ではありますが、長期ブランクを有している方を多く含んでいることを踏まえて考えると、3人に2人が結果を出しているのは評価できます。
ブランク期間が2年以上の利用者も半数近くになっていますので、40歳でこれまで働いたことが無い…という傍目に見てどうにもならないだろう方の相談に対しても対応し、現実的な対応策を一緒に考えてくれます。
まとめ
以上、ハローワークについての紹介でした。もし就職に対して何とかしたいと思いつつも、食わず嫌いでハローワークを利用したことが無い方は、1回利用してみましょう。