生活保護を抜け出せば幸せになれるのか
生活保護は抜け出せるなら抜け出すべきものではあります。しかし、生活保護を抜け出すモチベーションが出ない方もいらっしゃるかと思います。生活保護を抜けた後の方がつらいなら、頑張ろうというモチベーションも出ませんよね。
かく言う私も元生活保護受給者で、現在は生活保護を脱出して4年以上が経ちました。当時と現在を比較して、生活保護を受けていた頃と比べて幸せ、嬉しいと思えることを述べていきます。
なお、生活保護を抜け出せた以上、生活保護時代よりは家計に余裕があります。生活保護時代よりおいしいものが食べられるとか、そういったことは書く気はありません。
目次
・自分主導で生きていける
・資産形成が出来る
・生活保護にはいつでも戻れる
・どうやって生活保護から脱出したのか
・生活保護を抜け出して幸せか
〇自分主導で生きていける
鬼滅の刃から「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」という非常に有名になった台詞を引用します。
制度上仕方ありませんが、生活保護を受給する以上、ケースワーカー、国、役所といったものに自分の人生の主導権を握られます。この状態はなかなか苦しいものがあります。
これは専業主婦(主夫)の方にも言えるかもしれません。自分の主導権を握らせてる相手が「辞めにします」というだけで、自分の生活基盤が無くなるからです。そこに対等な関係はなく、主導権を握られている側は相手に逆らえません。こんな関係、可能であれば断ちたいです。少なくとも私はそう思います。
これが会社であれば辞めればいいですが、生活保護は最後のセーフティネットなので、受給している以上は辞める選択肢はありません。ということで生活保護受給者は、ケースワーカーや福祉事務所に逆らうというのはできません。
勿論ケースワーカー側も、生活保護受給者の暮らしぶりなどに問題があるから指摘などします。それに逆らうというのは受給者側のわがまま、そもそも間違いである可能性が高いのですが。
などと当時を振り返って思ったので、自立して、ケースワーカー、福祉事務所との関係を絶てたことは間違いなく幸せです。
〇資産形成が出来る
貯蓄性の生命保険や株式投資など、生活保護ではお金の使い方に制限があり、どうしても出来ないことがあります。
特に株式投資については、厳しく制限されています。一応、上場廃止になった株、未上場の株は売る相手が見つかるまで保有だけは出来ますが、購入することは出来ません。
私は年に数回、保有している株の株主優待で楽しんでいます。タダでカラオケを楽しんだり、飲食したりなどですね。これは生活保護では絶対に出来ないことでした。
※私の保有している株は数万円~20万円程度のものです。買えないルールがあるだけで、生活保護でも計画的に貯金すれば手の届く価格です。
自分の使いたいようにお金を使えるというのはストレスが無くて良いです。
〇生活保護にはいつでも戻れる
生活保護は最後のセーフティネットです。一旦生活保護から抜け出せた私ですが、もし将来働けなくなって、さらに資産形成に失敗していたら、再び生活保護のお世話になると思います。
生活保護自体には非常に助けられましたが、生活保護を受給したことで私も考え方が大きく変わりました。一度生活保護を体験したことで、詰んだら生活保護あるし…という図太い精神状態で生きていけるようになりました。生活保護を経験して心境が変わったことが一番の幸せ要因なのかもしれません。勿論、可能な限り生活保護を受給しなくても良いように、今後も立ち回るつもりです。
〇どうやって生活保護から脱出したのか
生活保護を脱出したいと思ってはいるものの、そもそも生活保護をどうやって脱出するんだとお考えの方もいらっしゃるかと思います。私の話をします。
私は生活保護受給開始時、労働できないニートでした。まずは日雇い派遣で週2~週4程度で働いて、体力や判断力など徐々に取り戻しました。そして、そこそこ社会復帰できたタイミングで比較的仕事の簡単な警備員になりました。
それぞれの話はこちらです。
〇生活保護を抜け出して幸せか
結論ですが、生活保護を抜けて幸せになったか?と問われたら、微妙なところです。
正直、経済的な幸せはあまり実感出来ていません。
※現在も、生活保護水準よりは多い給料を貰っていますが、生活保護でストップしていた奨学金の返済も再開されました。そのため、月々の自由に使えるお金というのはあまり変わっていません。とは言いながら、数万円は増えていますが。
メンタル的には色々自由に決められることで、開放感があります。幸せとまではいかなくともすっきりした気分です。
何に幸せを感じるかは人それぞれなので、生活保護を抜けたら幸せかも一概には言えません。ですが生活保護での『束縛感がある』感覚が嫌な方は、生活保護を頑張って抜けると幸せになれると思います。