生活保護からの脱出

生活保護の廃止理由と収入増で生活保護脱出できる可能性は何%?

当サイトでは、一般的な就労による生活保護からの脱却・廃止をメインテーマに掲げています。では実際に、人はどんな理由で生活保護を脱出しているのでしょうか。就労によって生活保護を脱出している人は、どれほどいるのでしょうか。答えから言うと10%に満たない数値になります。就労を含めて生活保護はどんな理由で廃止されているのか、実態を平成28年の統計データを基に見て行きます。

結論
・単身者世帯でも収入増で生活保護を脱出できた人は少ない
・母子家庭や障碍者世帯だとなおさら少ない
・でも少ないながら居るのも事実

目次
〇統計データについて
〇高齢者世帯でぶっちぎりに多い「死亡」
〇理由がある生活保護受給者世帯は廃止も難しい
〇単身者世帯で収入増での生活保護廃止はできるのか
〇まとめ

統計データについて

今回、参考にしたデータを説明します。

国立社会保障・人口問題研究所の
「生活保護」に関する公的統計データ一覧

より
「世帯類型別被保護世帯数及び世帯保護率の年次推移」
「保護廃止世帯数(理由、世帯類型、構造別)」

この2つを参考にしています。
共に平成28年のデータを利用しています。
※本記事の画像データも、上の2つから引用しています。

データの見方についても説明します。保護廃止世帯数データは、1ヶ月ごとの平均値です。また「その他」の割合が高く、内訳は何だろうと気になるかと思います。その他には、「不正受給による生活保護停止」「指導に従わないため生活保護停止」「服役によるため」などが含まれています。酷い言い方をしますが、概ねろくな理由ではありません。項目にするのもはばかられるので、「その他」とお茶を濁していると感じてしまいます。

まずは基本データの、生活保護世帯数です。

このデータに、保護廃止世帯数を組み合わせました。

これで今回求めたのは「1年で生活保護を廃止できる可能性」です。
決して「一生涯を通して生活保護を廃止できる可能性」ではありません。
現実に私も生活保護を脱出するのに3年かけていますので…
生活保護の廃止世帯数が少ないと感じたかもしれませんが、悲観しないでいただければと思います。

高齢者世帯で最も多い理由「死亡」

高齢者世帯の、生活保護廃止理由(1ヶ月平均)です。

高齢者世帯の生活保護受給者は、生活保護受給者の多数を占めるボリュームゾーンです。ですが、世帯のうち10%に当たる数の世帯が、生活保護を脱出しています。それは決して良いことではありません。悲しいことに、最も多い理由が「死亡」です。

「死亡」は高齢者世帯の保護廃止理由の3分の2を占めます。 「失踪」も生活保護廃止理由全体の2%程ではありますが、これが原因で生活保護が廃止になる方がいるのも事実です。合わせて、「生活保護受給者が居なくなった」から生活保護が廃止されています。生活保護で老後を迎えたら、ずっと生活保護を受給するしか選択肢が無くなるという現実が顕著に表れています。

理由がある生活保護受給者世帯は廃止も難しい

各世帯の、生活保護廃止理由 (1ヶ月平均) です。

母子家庭世帯、傷病者世帯、障碍者世帯など、なぜ生活保護を受給しているのか理由が明確な生活保護受給者世帯もいます。これらの世帯は生活保護廃止総数が少なく、どんな理由であれ生活保護を脱出しているケースが少ないということになります。

しかしたとえ障碍者世帯であっても、少数ですが「収入の増加」による廃止例があります。ひとまとめに○○だから生活保護は仕方がない、と決めたり、諦めるのは安易かもしれません。

単身者世帯で収入増での生活保護廃止はできるのか

さて本題です。当サイトの主張「勤労収入の増加で生活保護脱出を目指そう」というのは、実際にどれくらいの方が達成しているのでしょうか。

単身者世帯の、生活保護廃止理由です。

まずはデータを見て行きましょう。
262,975:単身者生活保護世帯数
1529:収入増による生活保護廃止数(月平均)
18348:収入増による生活保護廃止数 (年合計)

とすると、働いて収入を増やして生活保護から脱出できているのは、単身者世帯全体の10%にも満たないことになります。これは生活保護廃止世帯を生活保護世帯の総数で割ると計算できます。『計算:18348/262,975 = 0.069(6.9%)』

ですがこの中には、生活保護という現状を良しとして、脱出する気もない方が一定数います。ですので、本腰入れて生活を改善し、所得を増やせば、生活保護を廃止・脱出するのは決して不可能ではありません。逆に言えば、262,975世帯の単身者生活保護世帯のうち、年間に18348世帯が収入を増やして生活保護を脱出しています。

本題とは異なりますが、少し個人的な意見を書かせてください。この表の「失踪」の割合の高さが気になります。計算すると、単身者生活保護世帯のうち、2.5%が1年で失踪している結果になっています。 『計算(550×12)/262,975 = 0.025(2.5%)』

具体的には、単身者の生活保護受給者が100人集まったとします。1年後には2人ないし3人が失踪していることになります。「失踪」というのは、人が消える、いなくなるということです。路上生活に転身したり、本当は亡くなっているけど発見されていない、という理由だと思います。きちんと計算してみると、凄く異様に思ってしまったのですが、特に感じることはないでしょうか?

まとめ

データから生活保護を取り巻く環境が色々見て取れます。 私も3年間生活保護を受給し、収入増によって生活保護を廃止する難易度が低くないのも事実だと思っています。ですが、根気よく行きましょう。 労働などによって収入を増やして、生活保護を廃止した方は、少ないながらもいらっしゃいます。決してフィクションの存在ではありません。「どうせ自分に就労などで生活保護を廃止するのは無理」と諦めることもないです。

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