残業378時間はどうやって出来るのか【月の実労働時間540時間の超長時間労働】
内閣官房の対策推進室(コロナ室)で、1月に最も長く残業した職員は約378時間というニュースがありました。
378時間の労働ではなく、378時間の残業です。これとは別に、正規の労働時間が1日に7.5時間~8時間労働だとして、月に160時間あります。
合わせると、月に538時間労働していることになります。
ですが、1ヶ月は31日で多く計算しても744時間です。
その中でどうやって378時間も残業できるの?
1ヶ月休みなしで働くとしても、1日当たり17時間以上働かなくては計算が合いません。
実は、私がずっと昔にいた会社にもブラックな働き方をしていた人がいました。その私の元先輩はメールの送信履歴やフォルダ、ファイルの更新時間、職場での行動から見て、間違いなく月に540時間以上働いていました。その私の元先輩を例にどんな働き方をすれば、正規の労働時間と合わせて月に500時間を超えて働くことになるのか、紹介します。
・土日の概念はない
長時間の残業をする方は、1ヶ月働きとおすことも平気でやります。
土日にファイルを更新した痕跡があったり、メールの送信をしていた時間が深夜の3時だったりします。土日どころか、正月だろうが関係なしに働いています。
せめて仕事が自分に合っているなら、もしくは相応の見返りがあるならまだマシですが、ずっと仕事だけの生活をするのは耐えられないですね。
・家には帰らない
通勤時間に往復で1時間かかるとして…残業378時間なんて無理だし嘘でしょ?という意見もありますね。
まず、その前提を疑ってください。
通勤というのは必須の選択肢ではなく、帰らないという選択肢があります。
帰らなくてどうするのかというと、私の元先輩は職場で寝ていました。全く別の職場、別の方の話ですが、家に帰らずに職場の近くのカプセルホテル、ビジネスホテルを利用することもあります。
では具体的に、職場でどうやって寝るのでしょうか。それは職場にあるものを使うだけです。仕事用の椅子を3つくらい並べると、ちょうど人が寝れるくらいのスペースになります。そこに持参していた私物のブランケットを使います。
私の元先輩が職場にある仕事用の椅子を3つ並べてその上で寝ていた姿を見て、正直ドン引きしたことを、時間がたった今でも覚えています。
そんな睡眠でちゃんと疲れが取れるのかと思いましたが、どうみても疲れは取れていませんでした。
このように、寝起きする場所と働く場所を同じ、または非常に近くすることで、無駄な通勤時間を労働に充てられます。現在だとテレワークの浸透で、自宅で沢山労働している方もいるんだろうなと思います。
因みにインターネットカフェのシャワー、もしくは銭湯で、汗は流していたみたいです。
・休憩時間は睡眠
例え通勤時間が0時間として計算しても、月に540時間近く労働するなら、睡眠に充てられる時間は6時間を切っています。
そのため、慢性的に寝不足なので、私の元先輩も隙間時間があれば寝ていました。
休憩時間どころか、仕事中に発生する数分のアイドルタイムでも、目を閉じて机にうつぶせていました。
・食事は常備
超長時間労働をする方は、食事に時間を割くことはしません。カップ麺やカロリーメイトを会社に常備し、コンビニに何食分かをまとめて買いに行きます。
何ならカップ麺食べながら仕事しています。デスクワークだと仕事をしながら食事が出来てしまうので、ブラック労働者は食事の味なんて楽しんでいないと思います。
1か月程度ならいいかもしれませんが、数年こんな食生活をしていたら身体を壊しそうです。私の元先輩も、コンビニ弁当以外の野菜などを食べていた姿を全く見なかったので、今でも健康でいてくれるか心配しています。
・過労死は避けよう
以上、こんな感じに睡眠と仕事以外の時間を徹底的に削ることで、月に540時間の労働が可能になります。納得したうえで働き、残業代がちゃんと出るなら良いですが、これでみなし残業扱いになったりするとたまったものではないですね。
一応、この働き方は労働時間や睡眠時間を平均化した前提です。どこかで睡眠時間3、4時間で仕事をしていけば、1日くらい休んでも月に540時間労働することは可能です。
私は過労で仕事をやめた経験はありませんが、嫌いな仕事でこんなに残業時間があるなら絶対に辞めます。絶賛ブラック企業で労働中の方も、過重労働で頭が回らないかもしれませんが、このままでいいのか自問自答してください。
なにより、人によっては、月に500時間にも届かない労働時間で普通に過労死します。自分自身を大切にしましょう。