生活保護関連ニュース

生活保護はコロナで審査条件が緩くなっていた

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴い
生活保護の受給についても
色々と要件の緩和などがされていました。

緊急事態宣言が行われた4月7日
厚生労働省は各都道府県等の生活保護担当課へ
次の通達をしています。

新型コロナウイルス感染防止等のための生活保護業務等における対応について

生活保護申請者がコロナに罹患しないような配慮
についての記載もそれなりにありますが
生活保護受給可否の判断についてなど
色々なことも見て取れますので
特に注目すべき点を紹介します。

厚生労働省の事務連絡から読み取れること
 稼働能力(働く能力)について
 車の所有について
 緊急事態宣言の終了に関して

〇稼働能力(働く能力)について

稼働能力を活用しているか否かについては
実際に稼働能力を活用する場を得ることが
できるか否かについても評価すること
としているが、緊急事態措置の状況の中で
新たに就労の場を探すこと自体が困難であるなどの
やむを得ない場合は、緊急事態措置期間中
こうした判断を留保することができることとする。

新型コロナウイルス感染防止等のための生活保護業務等における対応について より引用

要は稼働能力(働く能力)があっても
緊急事態宣言の中では
求職活動をしているかどうかなど
の判断をしないでおく
ということになります。

通常時はそこまで甘くありません。
健常者が生活保護を申請する場合
就労できないことや
真面目に求職しても成果が出なかったことの
証明や裏付けが必要になります。

〇車の所有について

就労が途絶えてしまっているが、
緊急事態措置期間経過後に収入が増加する
と考えられる場合で
通勤用自動車を保有しているときは、
「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」
(昭和 38 年4月1日社保第 34 号厚生省社会局長保護課長通知)
第3の問9-2に準じて保有を認めるよう取扱うこと。
なお、「公共交通機関の利用が著しく困難な地域に
居住している者については、求職活動に必要な場合に限り、
当該自動車の使用を認めて差し支えない」としているところ、
「求職活動に必要な場合」には、
例えば、ひとり親であること等の理由から
求職活動を行うに当たって
保育所等に子どもを預ける必要があり、
送迎を行う場合も含めて解して差し支えない。

新型コロナウイルス感染防止等のための生活保護業務等における対応について より引用

要はコロナ終息後の再就職・収入増の見込みが立つなら
自動車の保有を認めるというものです。

通常時はそこまで甘くありません。
公共交通機関の利用が著しく困難な地域を除き
車は処分することになります。

〇緊急事態宣言の終了後に関して

なお、その他の区域及び期間においても、
組織的な判断の下、同様に取り扱っていただいても
差し支えありません。

新型コロナウイルス感染防止等のための生活保護業務等における対応について より引用

要は、生活保護申請者を
どのように取り扱うかの判断は
地方公共団体に委ねることになりますが
緊急事態宣言が終了しても
緊急事態宣言時と同様に扱うことを
厚生労働省が認めたということです。

よって、緊急事態宣言終了後も
このような柔軟な対応をする地方公共団体は
あるかと思います。
緊急事態宣言が解除される地方公共団体でも
基準を緩めたままにする可能性はあります。

〇まとめ

以上、緊急事態宣言下で
生活保護の要件も多少緩和されていました。
生活保護受給額が少しずつ減少したりする中
厚生労働省がこのような甘い判断を下すのは
なかなか信じられないかもしれませんが
困窮した方に寄り添った対応だと思います。

現時点で困窮している方は
生活保護受給を検討するのも1つの選択肢です。
とは言え、生活保護申請者増加のニュースもあります。
申請する場合、窓口は込み合ってますので
マスク着用などいろいろ注意してください。

生活保護の受給手続きについての記事もあります。
合わせてご覧ください。
生活保護の受給手続き方法

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